税金滞納は債務整理で減額・免除できる?【住民税・社会保険料】

税金滞納は債務整理で減額・免除できる?【住民税・社会保険料】

滞納した税金は債務整理の対象になるのか?

滞納税金債務整理

 

借金問題を抱えていると税金を滞納してしまうケースはよくあることです。

 

税金は支払い負担が結構大きく、普通に仕事をしているようなケースだと、給料から年金や国民健康保険料などが天引きされるので、サラリーマンでこういった料金の支払いを滞納するケースは多くないですが、住民税などは一気に結構な金額が請求されてくるので、借金でカツカツな生活をしていると払えない場合は多いです。

 

住民税は都道府県によって多少は金額が違ってきますが、普通にサラリーマンとして働いているようなケースだと数十万円くらい請求さえることもあり、分割払いでも結構大きな負担です。

 

また人によってはアルバイトで、国民健康保険料や年金を別に支払っている方もおり、そういった場合には毎月のように支払い負担のある国民健康保険料や年金を滞納してしまっているケースもあります。

 

このような社会保険料を含めた税金に関しては債務整理で減額することができません。

 

では税金滞納するとどうなってしまうのでしょうか?

 

税金を滞納するとどうなる?

税金滞納どうなる

 

税金は債務整理では減額したり免除することができないので、税金を滞納しているようなケースだと簡単には返済することができずになかなか借金問題を解消できるめどが立たないという方もいると思います。

 

ではそんな債務整理でも解決できない税金滞納をそのままにしておくとどうなるのでしょうか?

 

税金を滞納すると遅延損害金が課せられて、最終的には強制執行による差し押さえを受けることになります。

 

遅延損害金が課される

 

税金を滞納すると普通の借金のように遅延損害金が発生することになります。遅延損害金は簡単に説明すると延滞金です。

 

レンタルDVDなども返還が遅れると延滞金がかかりますが、税金も支払いが遅れて滞納するとその分だけ遅延損害金(延滞金)がかかることになります。

 

遅延損害金が発生すると当然ですがその分だけ支払い負担が増えてしまうので、さらに支払いが難しいことになってしまいます。

 

普通の借金なら遅延損害金が発生したとしても、債務整理を利用することによって利息を免除することができたりしますが、税金は債務整理で減額や免除することができないので、遅延損害金は大きな負担になる可能性があります。

 

強制執行による差し押さえ

 

税金を滞納したとしてもすぐに資産や給料が差し押さえられるのではなく、最初は督促状が送られてきます。

 

それでも税金の滞納が続くと電話などによる催告が行われるようになり、それでも滞納が続くと差し押さえのための財産調査などが行われることになります。

 

そして最終的には財産が差し押さえられたり給料が差し押さえられることになります。差し押さえに関してはテレビの特番とかで、差し押さえに密着したドキュメンタリー番組があったりするので参考になると思います。

 

差し押さえ後も税金の滞納が解消されない場合には、インターネット等による公売が行われることになります。実際に「Yahoo!官公庁オークション」で差し押さえた商品のオークションが行われています。

 

税金滞納で給料を差し押さえられたら仕事に影響

税金滞納給料差し押さえ

税金滞納での差し押さえに関しては資産の差し押さえよりも、給料の差し押さえの方が厄介だと思います。

 

資産の差し押さえも問題ですが、給料の差し押さえの場合はダイレクトに生活費に影響が出てくるのはもちろんですが、会社に税金滞納していることを知られてしまうというのが非常にマズいです。

 

税金はみんなが支払い負担に耐えながら支払っているものなので、そういった税金を滞納しているというのはイメージが悪いです。また税金を滞納するくらいお金の問題で追い詰められていると思われるので、お金に関しての信頼性が地に落ちてしまいます

 

そのため金融関係の会社で働いているのようなケースだと最悪だと思います。

 

金融関係の仕事をやっている人がお金の管理ができずに、税金を滞納していることがバレると、会社をクビになることはないですが、出世には十分に影響すると思います。

 

最悪の場合は会社での居場所がなくなってしまって退職するということにつながる可能性もあります。

時効で税金滞納から逃れることは可能?

税金時効

 

税金は債務整理で支払い負担を軽減したり免除することができないですが、税金にも時効はあるので、時効が成立すれば税金の支払いから逃れることができます。

 

税金に関しては一律に時効が決まっているというわけではなく、3年・5年・7年という3つのパターンに分類されます。

 

具体的には、申告期限内に確定申告をした場合には申告期限の翌日から3年間が税金の時効になります。

 

そして申告期限内に申告してないようなケースだと申告期限から翌日の5年が時効になります。ただその過程で脱税の意思が判明したようなケースだと時効は7年になってしまいます。

 

そのため7年の時効になるケースは虚偽の記載や脱税の意図があった場合ににあります。

 

つまり普通なら3年で時効になるということです。3年なら時効を待つこともできるのではないかと思う方も多いと思います。

 

しかし時効は税務署からの督促状などによってリセットされることになるので、時効になる可能性はほとんどないです。また、時効前に財産や給料などの差し押さえが行われるので完全な逃げ切りは不可能だと思います。

 

税金の滞納を安易に許してしまったら国としての体面が保てないので、税務署は必死になって回収しようとしてきます。そのため時効での税金逃れはほとんど不可能だと思ったほうがいいです。

滞納した税金問題を解決する方法

税金滞納解決方法

 

税金は債務整理で減額や免除できないだけでなく、時効による解決も期待することができないです。

 

では滞納した税金を払える見込みがないような場合にはどうすればいいのでしょうか?人によっては全く払える見込みがないのに解決方法がなくて途方に暮れてしまうという方もいます。

 

税金滞納の場合にはできるだけ早めに相談することが重要になってきます。そのままにしていても遅延損害金などによって支払い負担が重くなるだけなので、できるだけ早めに対処することが大事になります。

 

市役所や税務署に相談

 

税金を滞納したときに真っ先に相談すべきなのが市役所や税務署になります。

 

税金は債務整理手続きで減額や免除することができないので、弁護士や司法書士に相談するよりは直接市役所や税務署に相談したほうがいいと思います。

 

市役所や税務署に相談しても税金を免除してもらうことは難しいですが、分割払い猶予制度を利用することができる可能性があります。

 

こちらがしっかりと支払う意思を示せば市役所や税務署しっかりと対応してくれます。

 

税金に関しては地道に支払っていくのが一番の解決の近道だと思ったほうがいいと思います。

 

税金以外の借金を債務整理する

 

税金以外に借金があるような場合なら、税金以外の借金を債務整理で整理してしまって、債務整理後に余裕が出てきた分を税金滞納の返済に回すという方法もあります。

 

税金の他に借金があって、そのことが税金滞納の原因になっているなら、それらの借金を任意整理や個人再生、自己破産で整理すれば十分に税金の支払いにお金を出すことができます。

 

人によって借金状況は違ってくると思いますが、税金以外の借金の支払い負担が重いようなら、まずは弁護士や司法書士に相談して債務整理手続きを検討するといいと思います。

まとめ

税金滞納債務整理まとめ

 

税金は債務整理手続きで減額や免除することができないので、本来は一番先に支払っていく必要がある借金になります。

 

しかし税金が債務整理できないということを知らない人は結構多いので、税金の支払いを後回しにしてしまっている方は結構多いです。

 

ただ税金が債務整理できないことを知ると、消費者金融などから借金してそのお金を税金返済に充てればいいのでは?と思う方もいますが、それだと、最初から返済するつもりがなかったと思われてしまい、場合によっては詐欺罪になってしまい債務整理できなくなる可能性があるので注意しましょう。

 

税金滞納に関しては放置するのが最悪の手段で、放置するとどんどん状況が悪化していき、強制執行による差し押さえになります。普通の借金なら債務整理で差し押さえを止めることができますが、税金は債務整理できないので強制執行による差し押さえを止める手段はないです。

 

税金を滞納している場合にはとにかく早めに市役所や税務署に相談することが重要になってきます。

 

また税金以外に借金があるなら、債務整理などで借金を整理して、税金滞納の支払いに充てるお金をできるだけ確保するといいと思います。

 

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