債務整理をすると信用情報がブラックリストに登録されてしまい、借金できなくなったり、ローンが組めなくなったり、クレジットカードが利用できなくなるなどのデメリットが発生することになります。
これは任意整理、個人再生、自己破産に共通するデメリットで、どの債務整理方法を利用したとしても信用情報がブラックリストに登録されることは避けられないです。
ただここではブラックリストと表現していますが、実際には「ブラックリスト」というものはなく、実際には債務整理をした方の情報が金融事故の情報として信用情報機関に登録されるということになります。
信用情報機関に信用情報の金融事故として登録されるのは、債務整理をした場合はもちろんですが、借金を2カ月以上くらい延滞した場合なども該当します。
そのため借金返済が厳しい状況で延滞する可能性があるような状況なら、金融事故になったとしても早めに債務整理手続きを検討したほうがいいと思います。
債務整理をすると信用情報が金融事故としてブラックリストに登録されるということは上記で説明していますが、そもそも信用情報はどこでどのように管理されているのかと疑問に思う方もいると思います。
信用情報は信用情報機関というところでデータベースとして保管されており、銀行や消費者金融、信販会社などの金融会社は、この信用情報機関にあるデータベースで該当者の信用情報を照会して与信審査などを行い貸し出しなどを行ったりしています。
そんな信用情報を取り扱っている信用情報機関は3つあります。
シー・アイ・シー(CIC)はクレジットカードなどを取り扱っている信販会社や消費者金融の信用情報を取り扱っている信用情報機関です。
クレジット会社の共同出資によって設立された機関で、信用情報を加盟協会員から収集して、それらの情報を協会員の照会に応じて情報提供するという機関になります。
クレジット会社以外にも保証会社、リース会社、消費者金融、銀行なども加盟しています。
日本信用情報機構(JICC)は消費者金融会社が中心になって設立された機関になっており、信用情報を取り扱う機関としては最大級の組織になっています。
消費者金融以外にもクレジット会社や保証会社、リース会社、銀行なども加盟しています。
基本的には金融関連会社の多くは日本信用情報機構(JICC)とシー・アイ・シー(CIC)の両方に加盟している場合が多いです。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は全国銀行協会が運営している信用情報機関で、主に銀行や銀行関連のクレジットカード会社などが加盟している信用情報機関になります。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は銀行が運営しているということもあり、他のJICCやCICと比べると信用情報の登録期間が長い傾向にあります。
信用情報がブラックリストに登録されると、債務整理したことが信用情報機関に登録されている金融業者に知られてしまうことになるので、そのことによっていくつかのデメリットを受けることになります。
では具体的に信用情報がブラックリストに登録されるとどのようなデメリットが生じるのでしょうか?
信用情報がブラックリストに登録されると住宅ローンを含めたローンなどを新たに組むことはできないと思ったほうがいいです。
債務整理をしたということは、経済的に不安定で借金返済が困難になったということなので、そういった方に住宅ローンなどのような、長期で支払っていくようなローンが通るわけはないということです。
銀行などの金融会社の立場になって考えると、貸し倒れの可能性があるような状況の場合だと、貸し出しを渋るのは仕方のないことだと思います。
債務整理を利用すると、クレジットカードが使えなくなるのはもちろんですが、新たにクレジットカードの作成をしようとしても、審査で落ちてしまい作ることができず、信用情報がブラックリストから消されるまではカードは利用できないと思ったほうがいいです。
ちなみに、債務整理対象してないクレジットカードの場合は、しばらくはそのまま利用できる可能性があります。それはカード会社の方では毎日のように信用情報をチェックしているわけではないからです。
ただカード更新のタイミングで債務整理したことがバレてしまうので、カードが更新されることはなく、そのまま利用停止という状況になってしまいます。
信用情報がブラックリストに登録されると単純にローンなど借金できなくなるだけでなく、金融に関する信頼性も損なってしまうので、保証人になることができないというデメリットがあります。
具体的には、子供が進学のために奨学金を利用したいと考えてる場合に、多くの場合は親が連帯保証人になりますが、ブラックリストに登録されている状況だと、保証人として認めてもらえないので、他の人に保証人をお願いすることになります。
最近は保証人になれる人がいる場合でも、機関保証など保証会社を利用するケースも増えてきており、致命的なデメリットというわけでもなくなってきています。
信用情報機関 | 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 |
---|---|---|---|
シーアイシー(CIC) | なし | なし | 5年 |
日本信用情報機構(JICC) | 5年 | 5年 | 5年 |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | なし | 10年 | 10年 |
信用情報機関ごとのブラックリスト登録年数は上記のような感じになります。
シーアイシー(CIC)の場合は自己破産以外は登録されないようですが、多くの金融業者ではシーアイシー(CIC)だけでなく日本信用情報機構(JICC)にも登録しているところが多いので、5年間は影響を受けるというケースが多いように感じます。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)の場合は任意整理を利用したケースでは登録されないですが、代位弁済という保証会社による支払いがあったような場合には登録されてしまうようです。
任意整理の場合は5年登録が基本になりますが、個人再生や自己破産については、信用情報機関によってバラつきがあることがわかります。
債務整理後に信用情報がブラックリストに登録されたとしても、5年から10年経過すればブラックリストからは削除されて、その後は普通にローンを組めるようになったり、クレジットカードの審査にも通るようになります。
ただ普通の金融業者なら金融データを信用情報機関だけに任せるのではなく、自社でもデータとして保有しているのが普通です。
つまり債務整理対象になった金融機関では、信用情報機関のデータベースは別で、自社のデータとしてブラック情報が残ってしまうということです。
社内データとしてブラック情報として登録されてしまうと、信用情報機関のようにデータ保存の規定がないので半永久的にブラック情報が残ったままになってしまいます。
そのため信用情報機関のブラックリストから解除されたとしても、社内ブラックが残っていることで、ローンが通らなかったり、カードが審査が通らないなど影響がそのまま残ってしまう可能性があります。
社内ブラックは信用情報機関のものとは違って、他の金融業者に情報が共有されるわけではないので影響は限定的ですが、グループ会社があるような場合には、グループ会社全体に影響が出る可能性があるので注意が必要です。
こうしたことから、債務整理後に借金するなら、債務整理の対象にしてない別の金融機関を利用するのが良いと思います。
信用情報機関のブラックリストは5年から10年経過すれば自動的に消えてなくなりますが、5年経過後きっかりと消えるとは限らず、5年経過しても情報が残っている可能性もなくはないです。
そのため債務整理後に、ローンやクレジットカードを利用しようと思っているなら、信用情報機関にそれぞれブラックリスト情報がまだ掲載されるかどうかを照会するといいです。
ブラックリストに掲載されているような状況で審査に申し込んでも落ちるだけで意味がないです。むしろ審査に落ちたことが記録されてしまうのでマイナスになると思ったほうがいいです。
そのため、あらかじめ信用情報機関に照会して、ブラックリストから削除されているかどうかをチェックしておくといいと思います。
債務整理手続きをしてから5年以上経過していて、ローンやクレジットカードを作るつもりの場合には、自分の信用情報をチェックするために情報開示請求をしてみましょう。
債務整理をすると信用情報機関にある信用情報のデータベースに金融事故としてブラックリストに登録されてしまうことになり、そのことによって借金できなくなったり、クレジットカードが利用できなくなるなどのデメリットがあります。
ただブラックリスト登録には期限があり、5年から10年経過すればデータベースから削除されて、普通にカードやローンも組めるようになるので、そこまで大きな問題にはならないです。
信用情報のブラックリスト登録は債務整理に共通するデメリットとして、なかなか厄介なデメリットではありますが、借金返済の負担が軽くなるなら、これくらいのデメリットがあるのは仕方のないことだと思います。
当サイトではこうした信用情報に関することや債務整理に強い弁護士や司法書士の選び方などをわかりやすく説明しています。
下記では都道府県別に債務整理に強い弁護士や司法書士をまとめているので参考になると思います。無料相談に対応している事務所しか載せてないので、借金返済の負担が重いと感じているなら早めに相談してください。
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